出版社であなたの企画書が通ったということは、その本にかかる一切のコストを出版社が投資をしてくれるということと同意です。
もし、その本が売れなかったとしたら、あなたの企画を通してくれた出版社がその損失を被ることになります。
著者にとっては、この時点で本は出ているのですから、ラッキーなのかもしれませんが、出版社にしたらたまったものではありません。
せめて、自分の著書は絶対に売ってやるという覚悟を持って、最低限の道義的責任は果たすようにしましょう。
全ての出版社が同じというわけではありませんが、出版社が売れ行きを見るポイントが3つあります。
- 発刊一ヶ月での売れ行き→合格ラインは30%
- 発刊半年での売れ行き→合格ラインは50%
- 発刊一年での売れ行き→合格ラインは65%
このポイントは、増刷を判断するポイントとは違います。
増刷は在庫の冊数と注文の冊数のバランスで判断し、注文数の推移で増刷部数が決まるのです。
さらに、本の売れ行きは他の出版社でもチェックはできますので、ここで合格ラインを達成していない著者は、2冊目を出すのは厳しくなります。
では、逆に2冊目を出しやすくするには、最初の著書をどれぐらい売れればいいのかを書きます(あくまでも目安です)。
- 合格ラインをクリア→どこの出版社でも最初の著書と同じぐらいの難易度
- 増刷(2刷)→同じ出版社であれば、話しは聞いてもらえます
- 増刷(3刷以上)→比較的、著者の希望する本を出させてもらえます
- 3万部以上→どこの出版社でも、話しを聞いてもらえます
- 5万部以上→他の出版社から原稿執筆の依頼がきます
- 10万部以上→出版以外のメディアからのオファーがあります
もちろん、ジャンルや出版社の規模によって前後しますが、売れ行きによって、次のステージの見え方が変わってくることは間違いありません。
つまり、著書を絶対に売るってやるという覚悟を持つということは、出版社への同義的な責任を果たすだけではなく、その後の自分の活動にも大きな影響を持つということなのです。
ただ、本はいかに内容が良かったとしても、書店に並ぶだけでは売れません。
そして、旧態依然とした出版社の営業力も過度な期待はしない方が良いでしょう。
勝間和代さんは、、「私は本については、書く努力の5倍、売る努力をするということを決めています」とおっしゃっています。
あくまでも、自分のために、自分で売ることを考えましょう。
せっかく出す著書なのですから、関わった全員が幸せになり、そして、次につながるようにしましょう!